それは風の強い晴れた午後のことだった…

キャブのメインジェット交換のため、タンクをはずし、台の上において

作業をしていたところ、急に突風が吹き、19L満タンのガソリンタンクは

無残にも台の下へ転落…

この日から私のゼファー全塗装計画は始まるのでした。


まずは情報収集から
私の塗装の経験といえば、昔トライアル車の錆止め塗装を少々と、プラモデルの塗装くらい。
どうも心細いので、Niftyのバイクフォーラムに「教えて」コールをアップしました。
おかげでずいぶんと予備知識を得ることができました。
私にRESを返していただいた皆様、本当にありがとうございました。

デザインをどうしよう?
実はある雑誌で見た白地にシルバーラインのゼファーがやたらカッコよかったので、即「ぱくる」ことに決定!「パールホワイトにメタリックシルバー」でいきます。
しかし,後から解ったことなんですが,パール塗装って,ほんとは素人が手を出すしろものではないらしいですね。知らないということは恐いことです。

材料の選別及び調達。
材料の中でも特に重要なのが、スプレーの種類。
アクリル系やラッカー系などいろいろあるけど、色つやを考えればやっぱウレタン系でしょう。
ほんとは2液式がいいんだろうけど、値段もむちゃくちゃ高いし、色も基本色しかないんで1液式の「ホルツ」のスプレー缶に決定しました。
こいつのパール色は、「パール下塗り」(白いやつ)と「パール上塗り」(きらきら光るやつ)の2缶からなります。
これと、下地用の「サフェーサー」と仕上げの「クリア」を入れると全部で4層になります。
ということは、虫や埃との戦いや、乾燥のインターバルも4回あるということです。
こりゃ,面倒だわ・・・

まずは、部品の取り外し
とにかくはずせるものはすべて外します。どうしてもはずせないものだけを後からマスキングしましょう。

次に下地作り
800番の水ペーパーを使ってクリア部分を一枚剥ぎます。
この時に丁寧に砥いでおかないと、後で塗装が浮いて、泣く目に会うそうです。
(私は幸いにも会いませんでした。)
それから、水もきれいなものを使いましょう。
台所洗剤を少し加えれば、タッチもよくなるし、脱脂のかわりにもなります。
(NETで教えてもらいました。)

サフェーサーを塗る
サフェーサーに限ったことではありませんが、塗装をするのなら、暑くもなく、寒くもなく、晴天で風がなく、できれば乾燥注意報なんかが出ている日が最高の気候のようです。
塗装が垂れない範囲で薄く2回重ね塗りをし、15分ほど乾かすということを3回ほど繰り返しました。
そのあと、3時間ほど乾燥。

パールホワイト(下塗り)をする。
シルバーラインをマスキングし、ホワイトをスプレーします。
最初はぱらぱらと「色つけ」をし,その後「しっかり塗り込んでいく」ってな感じです。
その塗り込みの時は,説明書よりスプレー缶を近づけて塗装した方がよいみたいな気がします。
私は思考錯誤の結果、10cmくらいの距離でスプレーしました。
まず、塗りにくいはしっこから塗りましょう。
でないと、後からはしっこを塗ると、その時のスプレーが飛び散って、表面がガザガザになります。

パール上塗りをする。
塗るときはゆっくりと横に移動させていきます。
何度も重ね塗りをするのが安全。
しかし最後には,垂れる寸前くらいの厚塗りの方がつやは出るみたい。
挑戦してみますか?
ちなみに私は挑戦しまして4勝1負ってところです。(一個所ちょっと垂れました。)

マスキングをはずして乾燥
マスキングは塗装が乾く前にはがすこと、このとき、一気にはがしたりすると下の塗装が乾ききっていない時などに 塗装が剥げますのでご注意!
丁寧に塗ったおかげで、クリアを塗る前ですでにこの艶。
まさにパール。

クリアーを塗る
クリアーは軽く3度ほど塗り、その後、3〜4時間ほど乾燥させ、再度5〜6回重ね塗りしました。
この段階でもすごく奇麗です。

磨く
ほんとは1週間くらい乾燥させたほうが良いようですが、天気もよかったので私は4日ほど乾燥させ、その後磨きにかかりました。
磨く前から結構つやもあったので、まず細目コンパウンドで表面を慣らし、その後極細で磨き上げました。
パールの場合、あまり磨きすぎるとまずいそうなので、そこそこで止めます。

>組み付け、完成!
エンブレムを貼って元通りバイクに組み付ければ無事完成!
総費用は1万円くらい
かかった日数は、乾燥待ちを除いて3時間作業×3日くらいですね。
乾燥も入れると8日間かかっています。

多少不備な点もあるけれど、走ってりゃわかりません。
近所の人に「新車買い直したんですか?」と聞かれ上機嫌
はっきりいって大満足です。