秋雨の顛末4(行かずの国東ツーレポ) 誰が鬼の石段を一番先に上ることができるか、密かに想像してみる。 そして出した結論。 『俺が一番早いだろう。』 なんとなくほくそ笑みながらバイクを走らせる。 真木の大堂の前まで来た。 ここも平安時代の仏教遺跡だ。 ただ廃仏毀釈の時にほったらかされたため、安置されている仏像は傷んでいる。 それは国東の寺院一般に言えることで思想というものの恐ろしさや酷薄さを如実に伝えるものとなっている。 端正な姿を留める富貴寺も寄ってみたいが本番の時に考えることにして先を急ぐ。 ここからは快走路が続く。 舗装されていなかった時代は昔日の感がする。 あぜ道に毛の生えたような道をCBで走ったのは30年昔のことになる。 両子山までほとんど車と出会わない。 くねくね坂道を上りきったところで、再び休憩。 林道がある。確かめる。10台で走るのは無理。 ここでマップルを出して、この後の行程を考える。 武蔵町へ抜ける道と、安岐町へ抜ける道がある。 昼食を食べようと思う所は安岐町方面。遠回りになるがそちらへ下る。 道が狭まったり広がったり、よくある山中の道だ。 坂を降りきった所が安岐町。右折してしばらく行くと213号に突き当たる。 左に曲がれば大分空港。 右折して昼食予定の「くにさき牧場」へ。 今日は食べない。 一人でツーリングするときはたいてい朝一番でコンビニに寄り、おにぎりを二つ買う。 それとコーヒー、お茶。 ひたすら走るために昼食をゆっくり食べることはない。 去年の単独椎葉ツーの時もそうだった。 どこか気に入ったところでバイクを止めておにぎりを食べるだけだ。 だから一日中誰とも喋らない。 続く・・・ |